2025/6/5
【2024起業家人材インタビュー03】室戸で挑戦する寿司職人の夢
株式会社アルファドライブ高知では、2030年長期経営ビジョンとして「高知から、100の新規事業と300の起業家人材を生み出す」を掲げ、高知県様をはじめ、産学官の様々な方とともに活動をしています。2024年も高知で挑戦する多くの方々と出会い、その成長を支援してきました。
弊社にて運営するかけるBarに登壇し、その後、かけるBar発のコラボレーションプロジェクトを企画・運営された室戸市地域おこし協力隊の大岩佑子氏にインタビューを実施。前歴である寿司職人という強みと発信力を生かしながら、室戸の食の魅力の発信を続けられている彼女の挑戦に迫ります。
高知移住のきっかけ
ーー 室戸移住の前は、アメリカで寿司職人をしていたということですが、なぜ室戸に移住されたのですか?
大学卒業後、新卒でイタリアの研究所の研究員として就職したんです。そこでイタリアにめちゃくちゃハマって、イタリアで生活するために日本でお金を貯めていました。イタリアでずっと生活していくためには特別なスキルが必要と思って寿司職人養成学校に入学。卒業後はアメリカに渡り、欧米の食文化に合わせた寿司作りを学んでいましたが、コロナ禍で一時帰国することになってしまいました。
帰国を余儀無くされたときに思い出したのが「室戸」だったんです。
室戸は友人が住んでいたこともあり、それ以前にも何度も訪れたことのある場所でした。そして、「室戸の食材がとても美味しい」ということにも以前から気づいていました。せっかく日本にいるならこの機会に室戸に行き「室戸の食材に向き合いたいな」と思っていたところ、室戸での短期バイトを見つけて短期で移住することを決めたんです。短期移住期間の中で、「やっぱりこの食材すごい!」という思いはさらに強くなっていきました。同時に、すごい食材たちを広く世界に知らせたいという気持ちが高まり、本格的に室戸に移住することを決めました。
地域おこし協力隊としてのチャレンジ
ーー室戸移住後、地域おこし協力隊としての活動について教えてください
室戸に移住した私は、地域おこし協力隊として活動を始めました。私のミッションは「室戸海洋深層水のPR」。これまで経験のなかったPR分野について学びを深め、どうすれば室戸の食材を広く伝えられるのか考えながら活動を続けていました。
活動を続ける中で、さらに大きなステップとして「にっぽんの宝物グランプリ」に挑戦しました。
2022年-2023年には室戸の伝統野菜、「ぼたなす」で室戸大会グランプリ、JAPAN大会では準グランプリを獲得。2023-2024年には室戸海洋深層水PRとして、室戸海洋深層水を使って養殖された「サツキマス」を中心食材として出場し高知大会、JAPAN大会で準グランプリ獲得、また世界大会にも出場することができ、PASSION賞(特別賞)をいただくことができました。こうした活動により、室戸の食材についても、また私自身が活動している活動についても徐々に自信を持てるようになってきたと思います。
ーー 先日初めて挑戦されたという商品販売について教えてください
にっぽんの宝物グランプリにて最終的に世界大会の特別賞を獲得できた「サツキマス」ですが、室戸市内はもちろん、高知県内で食せる場所がほとんどないんです。高知大丸さんのチャレンジキッチンを使い、チャレンジショップで自分が企画・開催した「室戸海洋深層水フェア」の会期中にサツキマスの握りを提供するイベントを開催しました。
自ら販売するということ自体が初めてで、とても良い経験となりました。同時に、もっと広げていける可能性を感じることができた時間となりました。
AlphaDrive高知を通じて得られたもの
ーーかけるBarでの登壇はどうでしたか?
かけるBarの登壇の依頼を受けたとき、自分が登壇者で良いのかという思いがありました。ですが、イベント運営者の楠瀬さんに「大丈夫だから安心して登壇ください!」と言われ、思い切って登壇したんです(笑)登壇してみると、今まで全く面識のなかった人に、自分がこれまで行ってきた活動が認められたような気がしてとても嬉しかったことを覚えています。かけるBar登壇後、様々なイベントで登壇することも増えてきており、自分自身の起点となったイベントのような気がしています。
ーーかけるBar登壇後はいかがでしたか?
室戸の隠れた食材だった「サツキマス」が「にっぽんの宝物グランプリ」で受賞したものの、実際に食べていただく機会の提供ができていなかったんです。できれば高知市内の事業者とコラボレーションをして進めたいと考えていましたが、考えて立ち止まるということを繰り返していました。もともと臆病な性格で、石橋を叩いて一人で辞めてしまうことが多いんですが、そんな自分が一歩踏み出せるきっかけになったのは、かけるBarを通じたコミュニティでした。かけるBarに関わる人たちから、「今やらなきゃいつやるんだ!」「始めちゃいましょう!」という応援があったんです。それが、一歩踏み出す勇気に繋がりましたね。応援はもちろんですが、多くの方に少しずつサポートしていただけたことも、チャレンジに踏み出す勇気に繋がったと感じています。
私のように、チャレンジしようとしているけど、自分で一歩踏み出すに至っていない人にとって、「かけるBar」そして楠瀬さんは、温かい味方になるんじゃないかな、と思います!
今後の目標について
ーー今後予定している活動はありますか?
2025年に入り、1月には徳島県の宍喰にある飲食店で寿司イベントを、また、2月にはひろめ市場の店舗とコラボしてサツキマスの販売を実施しました。こうしたコラボ販売の機会を通して、さらに多くの人々に室戸の食の魅力を知ってもらいたいと考えています。
室戸の食材や自然の素晴らしさは世界レベルだと思っています。その素晴らしさを広めるためには、活動の継続性が重要です。今の活動に継続性を持たせるためにも、今年のうちに起業したいと考えているところです。
サポート担当者の声
株式会社アルファドライブ高知
プロジェクトマネージャー 楠瀬まどか

室戸市様とのお仕事をさせていただく中で、室戸市についてより深く知りたいと思いプライベートで参加したイベントにて大岩さんと初めてお会いしました。イタリアやアメリカなど海外での経験が華々しい大岩さんが、なぜこんなにも室戸のことを気に入ってくれているんだろう。それが私が大岩さんに感じていた第一印象でした。でも、大岩さんに連れられ、高知の美味しいものに触れるなかで、大岩さんが高知、そして室戸にこんなに気に入っていただいている理由が徐々にわかってきた気がしています。一方、大岩さんの作る料理や大岩さんが太鼓判を押している高知の食材をもっと広く多くの人に知っていただきたいと強く感じるようになり、私のできる範囲でのお手伝いをさせていただきました。私自身が提供できているのは小さなきっかけでしかないですので、このきっかけをうまく利用いただき、さらに大きく、ご自身がやりたいことを実現していっていただきたいなと感じております!!引き続き一緒にがんばりましょう!
大岩氏プロフィール
室戸市地域おこし協力隊
大岩 佑子

東京都渋谷区出身。イタリア、オーストラリア、アメリカで生活した後、室戸の食べ物に惹かれ、「室戸の食を世界にPRしたい」と室戸に移住。前職はアメリカで寿司職人。にっぽんの宝物グランプリに出場し、高知大会、JAPAN大会で準グランプリを獲得、8月に世界大会に挑戦。現在は、世界大会で特別賞を獲得したサツキマスの握りを通じて室戸海洋深層水を世に広めるための活動を開始している。弊社にて運営するかけるBarに参加。かけるBar発のコラボレーションプロジェクトを企画・運営した。
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