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2025/6/5

ミタニ建設工業、新規事業初挑戦コンビが身につけた「自ら前へ進む力」──イノベーション人材育成プログラム受講者インタビュー

AlphaDrive高知は高知県内企業の人材育成と課題解決を目的に、2022年7〜12月、県内企業を対象とした『新商品・新規事業開発のスキルとマインドを身に付けるイノベーション人材育成プログラム』を開講しました。

本企画では、実際にプログラムに参加した企業の新規事業担当者への「受講者インタビュー」をお届けします。

今回は50年以上にわたって高知で総合建設業を営むミタニ建設工業株式会社(高知市)の代表取締役社長・三谷剛平さんとプログラム受講生の川村和也さん、山中智貴さんにインタビュー。受講生のお二人によると、まだ事業が立ち上がる前のプログラム受講の過程で、すでに顧客が獲得できていたと言います。一体何があったのでしょうか。話を聞きました。聞き手はAlphaDrive高知の橋詰曜世がつとめました。

【プログラム概要】

新規事業開発に取り組む意義やポイント、顧客と課題の見つけ方、効果的なヒアリング、プロトタイピングの手法からビジネスモデルの作り方、効果的なプレゼンまで、新商品開発や新規事業開発のスキルとマインドを学ぶ半年間のプログラム。

伴走型のメンタリングを受け、最終日は受講者が新規事業・新サービスを発表する。参加特典として、ソーシャル経済メディア「NewsPicks」も活用できる。

【参加企業情報】

企業名(団体名):ミタニ建設工業株式会社

業種:土木・建築・塗装

【プロフィール】

ミタニ建設工業株式会社 代表取締役社長 三谷剛平

ミタニ建設工業株式会社 企画開発部 リーダー 川村和也

ミタニ建設工業株式会社 企画開発部 サブリーダー 山中智貴

株式会社アルファドライブ高知  橋詰曜世

【受講のきっかけ】

・新規事業づくりを担う部署の新設

・困ったときに相談ができる仲間がほしかった

【プログラムを通して学んだこと】

・新規事業立ち上げの流れとポイント

・顧客ヒアリングの具体的なやり方とマインド

【新しく生まれた新規事業アイデア】

空き家等をリノベーションし、人が集まる場所をつくる

高知市内の空き家等をリノベーションして貸し出す事業。

建物を起点としたコミュニティづくりにも取り組み、事業者が参画したくなる場所を生み出す。

目的に沿ったプログラム設計。未経験でも新規事業立ち上げができる

──まずは、ミタニ建設工業として今回のプログラムへの参加を決めた理由を教えてください。

三谷氏:新規事業づくりを目指す企画開発部のメンバー、川村さんと山中さんに新規事業のノウハウを学んできてほしいと思ったのに加え、つまずいたときに相談できる仲間を社外でつくってほしいと思ったからです。

ミタニ建設工業株式会社 代表取締役社長 三谷剛平氏

──今回のプログラムは5社、7名にご参加いただきましたが、各社、各受講生の目的と個性にあった設計をするため、参加する目的や受講生のプロフィール、関心ごとまで事前に聞いてから内容を構成しました。

ミタニ建設工業さまの他には介護事業者、印刷会社、自動車教習所、ドローン開発会社、釣具の製造販売会社など、多様な業種の参加者が集まったので、各社が連携して新しい取り組みを始める協力体制づくりもプログラムを設計するテーマの一つでした。プログラムに参加したおニ人にとっては未経験分野への挑戦だったと思います。いかがでしたか?

ミタニ建設工業株式会社 企画開発部 リーダー 川村和也氏

川村氏:最初は不安でした。プログラムが始まって新規事業づくりに必要な要素を知るほど「自分にこんなことできるのかな?」と不安を感じました。とくに新規事業立ち上げの前に、事業のニーズがあるかどうか「300人にヒアリングをする」というのは強烈でしたね。プログラムを最後まで完走できるのか、正直、自信がなかったです……。

ミタニ建設工業株式会社 企画開発部 サブリーダー 山中智貴氏

山中氏:私は、そもそも半年以上にわたってセミナーを受けるという経験が初めてで、自分がどこまで成長できるのかイメージができませんでした。それでも、AlphaDrive高知のメンターを頼りながら課題を進めて、回数を重ねるごとに半年後の自分の姿をイメージできるようになっていきました。

川村氏:メンターは私にとっても大きな存在でした。アドバイスのおかげで途中で脱落することなく成果発表まで進めることができました。

──プログラム最後の成果発表会でお二人がプレゼンをしたのは、高知市内の空き家をリノベーションして貸し出す事業でした。ただ貸し出すだけでなく、建物を起点としたコミュニティをつくり、人を呼び込む商業施設のような場所を生み出すという点が非常にユニークなビジネスモデルでしたね。

プログラム最終日の成果発表会の様子

──プログラム最後の成果発表会でお二人がプレゼンをしたのは、高知市内の空き家をリノベーションして貸し出す事業でした。ただ貸し出すだけでなく、建物を起点としたコミュニティをつくり、人を呼び込む商業施設のような場所を生み出すという点が非常にユニークなビジネスモデルでしたね。

山中氏:はい。プラン立ち上げの背景には、もっと地域を盛り上げたいという気持ちがありました。高知県は今空き家対策に力を入れていて、その解決に貢献できるのではと思ったのです。

事業立ち上げ前から顧客獲得!?

──プログラムを通して特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

川村氏:顧客へのヒアリングですね。

新規事業プランを練り上げるため、たくさんの方に電話をかけてヒアリングをしたのですが、怪しまれたり冷たくされたりすることがあって、最初はしんどかったです。ただ段々と気持ちの面でうまく切り替えができるようになっていきました。

山中氏:私も顧客ヒアリングの経験は印象的でした。特に勉強になったのは、サービスをつくるためにいろいろな人に話を聞いているうちに「その場所ができたら使わせてくれないか」という人があらわれたことです。サービスができる前に、実際に顧客になってくださる可能性のある方に会えたのです。

川村氏:具体的には、メンターに「高知県内にこういうおもしろい方がいるよ」とご紹介いただいたのがきっかけでした。その方に「こんなことをやろうとしているのですが、どういう使い方ができますかね?」と1時間近くヒアリングをしたあと、その日のうちに「もっと具体的な話を聞きたい」と改めて連絡をいただきました。

再度お会いして話をすると、我々がリノベーションを検討していたビルのすぐ近くにある老舗旅館が、大人数でフロア全体を貸し切れるホステルのようなスペースを探しているとのことでした。旅館の宿泊者が仲間と一緒にホステルを利用し、食事や風呂のときは旅館に戻ってくる、という使い方を想定していました。すぐに実現に向けて検討をはじめましたが、まだ事業立ち上げ前なのにお客さまが見つかることもあるのだと驚きましたね。

新規事業づくりは、仲間づくり

──プログラムを通して、お二人が成長したと感じることはありますか。

三谷氏:ニ人のことを客観的に見ていて「自分たちで前へ進む力」が備わったのかなと感じています。

なにか迷ったときはすぐ私に「こういった点を迷っていて話を聞きに行きたいのですが、こういう方はご存じないでしょうか? 紹介してください。会いに行ってみたいです」と相談をしてくれるようになりました。実際に足を運んで話を聞きに行くことが大事だと心から理解していて、自然と動くようになったのだと思います。自ら前に進み、切り拓いている感じがしますね。

──初めての顧客ヒアリングにためらう受講生も多いのですが、お二人ともどんどん行動するタイプで、積極的に挑戦する姿勢が素晴らしいなと感じていました。その成果が仕事にも表れているようで嬉しいです。

また、ヒアリング先の方とすぐに仲良くなってまた別の方を紹介してもらうという、つながりづくりが非常に上手になったと感じました。最後の成果発表会で川村さんが言った「新規事業づくりは、本当の仲間づくり」という言葉に、プログラム運営メンバーも非常に感動しました。他の受講生にも伝えたい言葉です。

川村氏:ありがとうございます、思いつきで出た言葉でしたが、そう言ってもらえて嬉しいです。新規事業づくりを通して志を同じくする仲間と出会えて、そんな人たちとできるだけ長くお付き合いが続けばいいなという気持ちで言った言葉でした。新しい事業はなかなか1社だけではつくれません。仲間をどれだけ増やせるのかが事業の成功に直結すると思っています。その意味では、プログラムを通して他の受講生と知り合えたことも大きかったと思います。今後も新規事業づくりを頑張っている県内の企業と積極的につながりたいと思います。

高知を盛り上げ、会社の新しい柱となる事業を

──今後の展望について教えてください。

川村氏:まず、リノベーション事業は1つ目の案件が固まりつつあるので、それをきちんと形にしながら2件目、3件目の案件もつくりたいです。

また、PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)事業(※)も新しく始めようとしていて、県内の色々な会社と手を組む予定なので、プログラムで学んだことを活用しながら成功させたいと考えています。

※PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う手法。PFIの導入により、国や地方公共団体の事業コストの削減、より質の高い公共サービスの提供を目指します。内閣府「PPP/PFIとは」より引用

個人的には今後、コミュニティマネージャーに近い仕事をしたいと思っています。高知県に関わらず全国にネットワークを広げながら、我々が手がけている場所を起点としたコミュニティづくりに携わっていきたいです。

山中氏:私も今手がけているリノベーション事業を成功させ、高知の街を盛り上げたいです。そのうえで、今後も主体的に企画運営をしながら新規事業に取り組んでいければと思っています。

三谷氏:ミタニ建設工業は祖父の時代に創業し、私は3代目です。ミタニ建設工業のDNAとして、壁にぶち当たった時に「できない」と諦めるよりも、「どうやったらできるか」を常に考えて、業界内にとどまらず、異業種の人から刺激を受け、新しいことや知らないことに踏み込んでいくことを楽しんできました。

これまで、土木工事、建築工事、舗装工事と3つの工事部門を柱にしてきましたが、今回、2人がDNAを受け継いでくれて、積極的に新たな事業にチャレンジしてくれることを嬉しく思っています。2人が取り組んでいる事業がうまくいけば、会社の新しい柱が増えるのではと期待しています。ぜひ一緒に、新事業を成功へと導いていきたいです。

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